やんちゃ豚・黒澤牧場訪問から考えること

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休みを利用して栃木県上三川町まで電車でゴトンゴトン♪

目的は「やんちゃ豚」でお世話になっている
生産者の黒澤牧場さんへの訪問です。

 

この町は僕の実家のとなり町!
実家の畑の奥は養豚場があり子供の頃は良く遊びに行っていたので
養豚場は慣れている感じなんですねっ。

それでも小中学校の時依頼だから20年以上ですね。

 

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関係者以外の入場は固く禁止されています。
その理由は、豚肉に関しては春先に豚流行性下痢ウイルス(PED)が世界中大流行しました。
もしものこともあり厳しい対応になっています。
それ以上に豚はストレスに弱く、いつも見ない人が来るだけで多大なストレスになり
発育に影響がしてしまうということも理由の1つになっています。

黒澤さん自身も近寄らない場所があるというから驚きました。
そこまで徹底しているんです!!

 

僕も長靴、手袋、ツナギを着て見学をさせて頂きました。

 

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黒澤さんは栃木県上三川町で養豚を始めて38年。

約7ヘクタールの牧場で愛情込めて「やんちゃ豚」を育てています。
小さな町で起業し、生産だけでなく流通の仕組みまで変えようと日々活動しています。

(1ヘクタール=100m×100m 坪にしたら約3000坪)

 

飼料づくりに、一生をかけた男・・・それがやんちゃ豚の生みの親
ヤンチャオヤジこと黒澤さんなわけです。

今回は息子さんの黒澤洋平さんに色んな箇所を見学させて頂きました。

 

豚肉の美味しさのみを追求し試行錯誤し最良の飼料を作りあげました。
良質な穀物を最大限に高め、吸着力の高い高級白色ゼオライト(総合ミネラル石)と、
特殊製法による高純度木酢液及び、ノルウェー産の高級海藻粉末がブレンドされています。

 

現在も追求をしていて伺った時は大量の「おから」がありました。
お昼くらいに到着したのですが温かさが残る出来立てのおからでした。
近隣の農家さんの新鮮なアスパラ、果実も加わることもあります。

 

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※ 温かさ残るおから

 

鬼怒川水系の清澄な水と、空気の中で育ったのがおいしさの更なる秘密です。
周りは田畑が広がり静かな環境です。
寒い時期になると東側の鬼怒川の朝もやが農場にまで広がり
幻想的な景色にもなるそうです。
黒澤さんはその景色が大好きともお話をしていました。

 

美味しい豚を育てる為に、やんちゃ豚は生まれてから離乳(21-30)後に1度混ぜる以外は、
出荷するまで他の部屋の豚と接触することがありません

 

その理由は豚の接触感染を防ぐ為もありますが、特にストレスを与えない為です。
最初にも書いていますが豚は非常にストレスに弱く、
混ぜたり移動したりするとストレスとなり、味が落ちてしまいます。

通常、地域の環境や豚舎の構造上の理由で豚の成長段階に合わせ5から6回、移動します。
しかし、やんちゃ豚は2回までにして、優しく言葉をかけながら
ストレスをかけないように育てています。
更に基本的には薬を与えることもしていません。
もし病気になって注射をした場合は、その豚がわかるように管理をして、別枠で出荷しています。

 

自然のままで育てているんです。
見学をして特徴的だったのは、やはり豚がいる豚舎です。
地面から60cmもある「オガ粉豚舎」なんです!!

 

これは発酵したオガ粉の上に籾殻をひいているので、冬は暖かく夏は涼しく
豚が自由にのびのび病気にもならないような生活環境を作って育てているんです。

 

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※ 大量に山積みされている「オガ屑」

上段右が近々出荷される豚なんですが足元が埋まっているのが分かると思います。
そこを走りまくったりゴロゴロしたり自由気ままに生活をしています。

 

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僕が近づくと、興味あるのかつぶらな瞳でみんな近寄ってくるんです♪

カワ(・∀・)イイ!!

 

さて、初めにも触れている豚流行性下痢ウイルス(PED)についてです。

このウイルス性病気は、家畜伝染病予防法に基づき獣医師が届け出る
届出伝染病に指定されています。
糞便等を介して直接的又は間接的に経口感染をします。
発生予防及びまん延防止には、飼養衛生管理基準の遵守の徹底をしなければいけません。
そしてこちらは豚等の病気であり、人に感染することはありません。

 

春先の流行でこれから市場で豚がいなくなり価格高騰も予想されています。
というか現状でソレくらいの時期には本当に豚肉がなくなるんです。

では、なぜこのようなウイルスは伝染したのか!?

やんちゃ豚は大丈夫なんです。かかっていないんです。
「なぜだ!?」気になっていたことを黒澤さんに聞いてみました。
その理由に「なるほどぉ~!!!!」と思いました。

 

一般的に食肉とされ大量生産される豚。
この豚たちがウイルスにかかっているんです。
原種の豚を何回も交配させ、科学的なエサを与え擬似的な旨さを付けさせる。
運動もできない狭いオリの中で飼われエサだけを与えられる。
ストレスに弱いはずの豚なのにです。

交配を重ねた豚は病気になりやすい。
原種の時ほどの抗体が無くなってしまっているんです。
そして与えられているエサそのものが病原体に犯されていて
それを食べた豚がウイルスにかかりやすくなるんです。

今回は物凄い猛威を振るっています!!!

 

平成13年 平成19~24年 平成25年 平成26年
戸数 2 0 45 191
頭数 2,218 0 72,950 200,639
 

今年の数字は異常なんですね!!!!!!

 

見学後は黒澤さんの知り合いの農家さんに連れて行ってもらいました。

アスパラ専門の農家さんではアスパラの実を見たり
様々な品目を作っている農家さんでは野菜の種の話や世間話w

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黒澤さんの運転の元、プレストンエール、ブルーマジックへ連れて行ってもらい
僕一人ビールを飲んでました。
黒澤さん・・・すみません。

 

と、満喫した休日を過ごしました。

 

僕にとってはビール、食材の両方が重要なんです。
クラフトビール、クラフトビールってお題目のように唱えていますが
食・料理は気にしないんでしょうかね?

「知り合いのブルワーさんが!!!!」 「この間、醸造所を見学してきて~」
と同じように
「知り合いの農家さんが!!!!」 「この間、農家さんを見学してきて~」
って一緒になる。

 

そんなお店が増えて行かないといけないと僕は感じています。

 

 


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